実践コンサルティング 株式会社アイピック

コンサルティング事例と実績

コンサルティング成功事例 File:12

テーマ V−Plan製造活動の取組みによる製造体質革新・総コスト低減と生産管理機能レベルの向上による工場収益の向上
業 種 金属・表面処理
従業員規模 204人
期 間 12ヶ月間(テーマを年々変えて12年目の取組みに入っている)

企業ニーズ

自動車関連部品を中心にして、電子情報機器関連部品、農機具関連部品、住宅機器関連部品、精密機械関連部品を手掛けるメーカーであるが、製品構造の転換、多品種化、短納期化、高品質化、多仕様化が進み、また、取引関係においてもライフサイクルの短縮化によって利益/売上も伸び悩みの状況にある。
また、自動車関連部品においては開発〜設計・金型製作・成形・表面処理・加工・塗装・組み立て・JIT納品までの一貫生産体制が求められており、新製品開発速度の向上、試作から量産立ち上げまでの初期流動管理の徹底とリードタイムの短縮、受注から納品までのリードタイムの短縮と絶対品質の追及およびローコストオペレーションが絶対条件となってきている。

  • 開発〜設計・金型製作・成形・表面処理・加工・塗装・組み立て・JIT納品までの一貫生産体制を確立する。
  • メタライジング技術(メッキ技術)をキーテクノロジーとして設計・開発管理の仕組みを更に深化させオンリーワン企業としてのポジショニングを強化したい。
  • 生産情報管理システムとしてERPを導入・確立してe−ファクトリー化を更に進展させていきたい。
  • 超クリーン化の取組みと樹脂・金属を含めて高級車用塗装技術の確立と体制整備を行う。

実施内容

アイピックの長年のコンサルテイングノウハウである「V−Plan製造」のプログラムを導入して、まずは製造直接部門の生産性向上と総コスト低減の取組みを進める。

  1. 管理者・監督者レベルの生産性向上、総コスト低減に向けた取組みに対する理解とベクトル合わせを行う。
  2. 工程、単位作業、要素作業レベルでの価値作業分析の実施と生産性測定指標の決定を行う。(従業員の仕事を見る目を変えさせる)
  3. 日々の発生型問題解決の仕組み作りを行なう。
  4. 生産性向上および総コスト低減に向けた課題設定とその改善策の立案・実施を行う。
    • ライン化方式(流れ化方式)の生産に向けての生産の仕組み構造の変革と設備・ライン・工場にタクトタイムの概念をビルドインしていくための取組みを進める。
    • 工場レイアウトの再整備
    • ストアの位置付けの明確化とストア管理の実施
    • 工程解析と工程設計の再検討
    • 製品別・工程別タクトタイム明確化と編成管理の実施
    • ライン別・工程別のタクトタイム生産、セル生産の実施
    • ミルクラン方式のデリバリーシステムの構築
  5. 生産管理システムの見直しと機能レベルの強化を図り、仕組みとして定着させる。
    • ERPシステムの導入を行い、統合型の生産情報管理システムとして確立する。
    • イントラネットの整備とグループウエアの導入を図り情報の共有化を推進する。
    • CAD/CAM/CAEのシステムとしての確立を行う。
  6. 新製品開発管理における仕組みづくりを行う。
    自動車関連においてはモデルチェンジあるいは新型車の開発が伴っており、新製品開発管理と初期流動管理を効率的・機能的・組織的に行っていくための仕組みづくりを行う。
  7. 塗装工程の超クリーン化と高級車対応の塗装技術の確立を行う。

結 果

  1. 12ヶ月間で生産性40%以上を達成する。
  2. ROI(総資本対経常利益率)を二桁の水準に載せた。

コンサルティングを終えて

第T期(12ヶ月間)のコンサルティングを終えて、第U期目は工場間接部門、購買部門、物流部門へと活動対象を広げて取組む。更に第V期目は情報システム部門、営業部門、開発・設計部門、マーケッティング部門を含めて経営トータルの改善活動として取組む。その後は人材育成、環境管理、品質管理の分野も含めて継続的革新活動として取組みを進めており、12年目である現在も進行中である。
すでに生産性は200%を超える水準に達している。数字的なものだけでなく、組織能力の強化、競争力の強化、働く人たちの意識の変化など定性的な部分の変化も大きい。

このページのTOPへ